私、自分から積極的に調べることはないんですが、若者言葉やネットスラングって大好きなんですよね。そもそも西暦2020年において、全く新しい言葉が必要になることって殆どないと思うんですよ。新しい物質や惑星が見つかったとか、世紀の大発見でもない限り、今までの言葉で表現できないものってないじゃないですか。にもかかわらず、毎月、毎週、下手したら毎日新しい若者言葉やネットスラングが生まれていて一体どういうことなんだろうって。
ところでみなさん「ぴえん」って知ってますか?まぁ知ってると思うんですが、では「ぱおん」って知ってますか?
これをきいたときに、自分は「象?象なの?」と思ったわけです。そう思った人、他にもいますよね?先生怒らないから手を上げてこらん?
どうやら「ぴえんを超えてぱおん」という言葉が生まれていたらしく、「ぴえん」の強い版(?)らしいんです。
「ぱおん」のことはちょっとおいておいて、「ぴえん」って言葉、「悲しい」や「つらい」「泣きそう」とは明らかに受けるニュアンスが違いますよね。「深刻じゃないけど泣きそうだよ(泣かないけど)」って感じでしょうか。
さて、ここで2つの例文を見てみましょう。
- 「今日は仕事つらかった。ぴえん。」
- 「今日は仕事つからった。泣きそう。」
もし、親しい友人がこんな文章をプライベートなスペースに書いていたとしたら、あなたは(私は)どういう行動をとるでしょうか。「ぴえん」と「泣きそう」で行動は変わりますか?
「社会人1年目は自分の気持ちが正しく表現できたら十分」 というのを前職の2,3年目くらいに言われたのを覚えています(多分 @kakutani か @koic あたりだと思うんですが記憶がある人は教えてください)。それ以来、自分がメンターやサポートについた若い人には必ず伝えてい(ると思い)ます。
「自分の気持ちを正しく表現する」ための最初のステップは、辛いときは辛いと言う、嬉しいときは嬉しいと言う、嫌なときは嫌と言うこと。自分の感情は自分しかわからないので、それに向き合い、言葉にする訓練が必要です。ポジティブな人はネガティブな感情を言葉にするのが苦手なことがありますし、その逆もあるでしょう。ただいずれの場合も、自分の感情の動きを言葉にする訓練をすることで、その感情を表現することができるようになると考えています。
感情が表現できるようになったら、次のステップは言葉(文章)の解像度を上げることです。つまり、「泣きそう」と「ぴえん」を使い分けるということです。言葉の解像度を上げるというのは、いくつかのやり方があると思いますが、基本的なアプローチは次の2つでしょうか。
早く成果がでるのは「語彙を増やす」方だと考えています。「泣きそう」という状態を
- 悲しくて泣きそう
- 悔しくて泣きそう
- 怒りで泣きそう
というふうに区別して表現できるようになるということです。表現力を磨くというのは「ぴえん」を生み出すのに近いかもしれないですね。あるいは、前後の文脈で表現するといった方法も「表現力を磨く」ことになるでしょう。
語彙を増やし、言葉の解像度を上げることで、自分の感情をより正しく表現できるようになります。「泣きそう」と「ぴえん」と「ぱおん」を使い分けることで、より正しく自分の感情を受け取ってもらうことができるようになるでしょう。(ただ、自分は未だに「ぱおん」をどう受け止めればいいかわからないので、これは今後の検討課題とします)
社内ではそろそろ新卒10期生が配属になるという話があり、それを聞いて考えていたことをだらだら書いてみました。いかがでしたか?
※ 若者言葉やネットスラングを積極的に使いましょうという話ではありません。
created_at: 2020-07-06 13:16:55 +0900
updated_at: 2020-07-07 15:38:59 +0900