アジャイルリーダーシップトレーニングを受けてきました
アジャイルサムライの著者による、本に書いていないアジャイルリーダーシップのトレーニングがあるということで、会社の教育として受けさせてもらいました。
最初に、ジョナサンにとってのトレーニングのインセプションデッキとして、受講者にこのトレーニングで知りたいこと言ってもらい、それをリストアップしていました。
折角なので、実際に困っている「1〜3人の小規模チームでのリーダーシップについて知りたい」という事をお願いしてみたのですが、それについてのディスカッションは後述。
一番ぐっときたこと
発表資料を見直してみても載ってなかったのですが、
大切なのは、継続的に価値を届けること、そしてそれでハッピーになることだ
ということを言っていたような気がするんですよね。そう、みんながハッピーにならなきゃいけないんだよ!
全体として
すばらしいトレーニングでした。 なによりも、要所要所でジョナサンが話す彼が経験してきたプロジェクトの話は興味深く、とても刺激的なものでした。 最後のディスカッションでも、受講者の現場の問題に役立ちそうな彼のエピソードを話してくれて、すごく視野が広がった感覚があります。
また、翻訳、通訳をしていただいた和智さん、本当にありがとうございました。後半はもう頭が働かなくて翻訳に頼りっぱなしでした…(英語勉強します…)
leadershipのScienceについて
初めに、ジョナサンがトレーニングのアジェンダを紹介したのですが、最初が「leadershipのscienceについてだ」というのを聞いてこれはやばいと思いましたね。
ぐっと来たのは、
- 人は自分のやり方で仕事がしたい
- 報酬は、ある閾値を超えると効果がなくなる(むしろ悪影響がある)
- 目標、評価は多角的に、チートできないように設計する
上の2つはダニエルピンクの「モチベーション3.0」の研究成果からの紹介だったのですが、最後の目標と報酬の話は非常に面白かったです。
たとえば、販売部門とシステム部門の部長の評価は、評価の一部に「相手の業績を上げるようなことができたか」という項目を入れることで、足の引っ張り合いもなくなるし、自然と仲良くなるというような話でした。
自分自身をリードする
(アジャイルな)リーダーとは、3つ事をリードしなければならなくて
- チーム
- 自分自身
- 上司(組織)
というような話だったと思います。
そのなかでも、自分自身をリードするために、ドラッカー風エクササイズを実際にやってみるという内容でした。
10 tips for leading your agile team
これはほとんどアジャイルサムライの内容でしたね。 ぐっと来たところだと
- 「悪いニュース」は伝えるのではなく、誰の目からみても明らかになるようにする(見える化の話)
- 目標を高く設定し、それをキープする
- コントロールなんて諦める。ただ、崖から飛びおりようとしていたら止める
小規模チームの話
実際今も1〜3人くらいの小規模チームで仕事をしているのですが、私が感じていた問題は
- 次イテレーションの準備が十分にできない
- 一人が休むとプロジェクトが止まってしまう(これはちゃんと伝えられなかったけど、アドバイスは非常に参考になった)
というものでした。ジョナサンから貰ったアドバイスは次のようなものでした。
まず、小規模チームというのは素晴らしい。2人なんて最高だ。 顧客とも直接話ができるんだろう? なら、次イテレーションの準備なんて言わずに、そのイテレーションの最初、もしくは途中でも、そのイテレーションでやることを決められるんじゃないか?
思わず「あぁ…」と声を漏らしそうになるくらい、今自分が出来ていないことがわかってしまう、とても的確なアドバイスでした。もっと精進します。
ディスカッションの他のテーマ
1時間くらいは受講者の知りたいことについてディスカッションする時間があったので、これの為に来たと思ってもお釣りがくるくらいいい内容でした。
メモ程度ですが気になったことを書いておきます。
- 組織にアジャイルを普及されるために、今アジャイルで上手くいっているチームをバラしてもいいのか
- トレードオフスライダーは「scopeを変えますよ」という宣言のために作るんだ
- 全てがfixされているプロジェクトでは、お金を出している人を探すところから
- チームが自発的にタスクを取ってくれない?リーダーが2週間いなくなればいいよ
おわりに
アジャイルサムライ大好きなのに、ジョナサンの話を聞いたのはこのトレーニングだけだし、記念写真とりわすれるし…
ただ、またいつか会える日がきて、そのときはジョナサンに私のサムライ戦記を伝えられるように、これからもがんばろうと思ったのでした。