はじめての自作キーボードとしてChoco60を作った
はじめての自作キーボードとして recompile keysさんのChoco60を作ってみた。
なぜChoco60にしたのか
私のキーボード遍歴を紹介すると、学生時代から仕事を初めてしばらくはJIS配列のMajestouchを使っていた。JIS配列だったのは、スペースの隣りに「変換・無変換」といったリマップしやすいキーがあったからだったと思う。その後、Kinesis Advantage 2を使っていた同僚の影響で、かれこれ10年くらいはKinesisを使っていることになる。
Kinesisに特に不満はないのだけど、会社の同僚で自作キーボードが盛り上がっていることもあり、自分も一度経験してみたくなったというのと、普段と違う配列やスイッチのキーボードがあってもいいかなと思ったので今回チャレンジすることにした。
自作キーボードキットは国内で買えるものでもかなりの数があるが、recompile keysは個人的にも応援したいし、HHKB配列は今まで一度も使ったことがなかったのでChoco60を作ってみることに決めた。また、一般的な配列であれば自分以外の家族が使うこともできるだろうという思いもあった。
買ったもの
キットは、遊舎工房でChoco60キットを買った。
キースイッチについては、新型コロナ前に遊舎工房でスイッチを触った結果、リニアの静音が良いなと思ったのでGateron Silent RedをMKzealots Storeで買った。65個入を買ったら66個入っていてラッキー(?)だった。
キーキャップはKBDfansでPBT XDA 143keys Keycap setというのを買った。recompile keysにサイトにはChoco60のキーキャップを選ぶ際のポイントが挙げられているので、これを見ながら色々なサイトを見て回った。ただ、1万円未満ですべての条件を満たすものは見つけられなかったので、比較的キー数が多くて好みのデザインのものとしてこれにした。
また、XDAプロファイルのスペースキーがKPREPUBLICでバラ売りされているのを見つけたのでこれも買っておいた。
その他、電子工作用品やルブのための道具は、練習としてmeishiキットを作ったときに揃えておいたので今回のために買ったものはなかった。スイッチオープナーはDMM.makeで公開されているものを購入して使っている。
ビルド!
まず、キットを組み立てる前にすることはルブとモゲマイクロ対策。ルブのやりかたはキースイッチ ベストプラクティス – recompile keysの通りにやれば良いと思う。また、meishiキットにはなかったスタビライザーというパーツがあることに気づき、スタビライザーのルブの話 - 自作キーボード温泉街の歩き方を参考にルブをした。何度か外して組み直すを繰り返しながらパーツがぶつかる部分を把握して、少し多めにルブをした。この記事ではかなりベタベタにしているのだけど、これよりはかなり控えめに仕上げた。
作る過程は 分割HHKB配列が実現できる自作キーボードキットChoco60を買った - ぽよメモが丁寧にまとめてくれているので、ほぼこの通りに仕上げた。
なお、スタビライザーの下に絆創膏のテープ部分を貼ることで音対策になるというのを見かけたのでそれもやってみた。
制作時間は計5時間くらい。前半は向きや方向があっているかを確認しながらだったので結構時間がかかってたと思う。
- ルブが2時間ちょっと(名探偵ピカチュウを通しでみおわるくらい)
- ダイオードのはんだ付けなどスイッチ以外をつける前まで2時間くらい
- スイッチのはんだ付けから動作確認までが1時間ちょっと
完成!
まず、普段の仕事道具であるキーボードを作るという体験はとても良い。ファームウェアを書き込んで、恐る恐るPCにつなぎ、全てのキーが反応することを確認できたときの達成感はすごかった。作る過程で、少しではあるけどキーボードのしくみを知ることができるし、形や配列、キースイッチやキーキャップを選ぶということは、それらの違いを知ることにつながる。知らなかったことを知る機会と考えても作って良かったと思う。
ただ、この記事は完成したChoco60で書いているが、まだ慣れずにタイピングにかなり時間がかかってしまっている。ラップトップのキーボードとKinesisを切り替えても頭は混乱しないが、肩を開いてキーボードに手を置くと自然とKinesisの指使いになってしまうようだ。キーマップを考えるのも自作キーボードの醍醐味だと思うので、この形と自分にあったキーマップを考えていきたい。
最後に、素晴らしいキーボードを設計してくれたrecompile keysさん、それを販売している遊舎工房さんありがとうございました。