P1グランプリで優勝できませんでした

ペパボ社で毎年行われている「P1グランプリ」という新規事業の社内プレゼン大会に応募して、最終審査の4名には入れたけど優勝はできなかった。

自分がどう考えて参加して、資料を作り、発表したのか、忘れないうちに書き留めておこうと思う。優勝できなかった人間のやったことなので、反面教師として見てもらってもいいし、もし今回の私のプレゼンがよかったと思ってくれている人がいるなら、参考になる部分はあるかもしれない。

企画を応募する機運の高まり

今年のP1の告知があったときに、ケンタロさんから「今年は事業化の判断ができるレベルの企画とプレゼンを期待する」という話があって、審査も複数回、1次通過者にはマネージャがメンターとしてつくなど、今までとは少し(?)違う形になるということだった。これは参加せねばなと思ったのが最初。

しかし、肝心の企画内容については特に案があったわけではなくて困っていた。ただ、やはり「ペパボで事業化の判断を役員ができるレベルのプレゼンテーションとは何か」ということに興味があったのでいろいろ考えを巡らせていた。

そんな中で、 @june29 氏とたまたま今回の企画に関するディスッカッションをする機会があって、その過程で自分が(人生をかけるほどではないにしろ)やっていきたいことが見つかったので、それをベースに企画を作って書類審査に出したのであった。

書類審査を通ってからメンタリング、資料作成まで

無事書類審査を通過して、メンターは daiskip さんについてもらった。

直接一緒に仕事をしたことはなかったけれど、いろいろな人から話を聞いていて、いつか一緒にやりたいという思いが強かったのでとても嬉しかったのを覚えている。

まずはメンターに自分の企画の意図を話しながら、それをどう事業に落とし込んでいくかというところで沢山のアドバイスを頂いた。書類の時点ではだいぶふわふわだったものが、だんだんと実現可能な、現実的なものになっていく過程は、とてもエキサイティングで最高だった。

そして次にやったのは、とにかく国内外のピッチイベントの動画を見まくることだった。インターネットはとても便利で、結構な数のピッチイベントの動画がでてくる。自分が言うのもなんだけど、そんなクオリティで大丈夫なのか?というのも結構な数があった。それらを見ていく中でだいたいのパターンが見えてきて

  • サービスの紹介動画
  • 市場規模
  • 自分達の立ち位置
  • なぜ自分達が勝てるのか
  • 事業計画

という流れのものが結構多いと感じた。なので、それに習うかたちで構成を考えるというところからスタートした。

まず、フォーカスすべきは「市場規模」と「なぜ勝てるのか」だろうと思っていた。事業計画については多くの場合で最後に軽く紹介するだけなので、そこではない部分で評価されるのではないかと勝手に考えていたりした。

スライドのテイストも、おもいっきり背景画像集スタイルに寄せて、とにかく私の話を聞いてもらうようにしようと決めた。

また、エンジニアである自分が企画を出すんだから、当然ながら動く物で勝負したいという思いもあって、最後のスライドには「最終審査ではプロトタイプを用意します」という搦手(?)を入れて発表を締めることにした。

できあがったスライドをメンターに確認してもらい、これまたありがたいフィードバックをたくさんいただき、それらを反映して2次審査当日を迎えた。(実際には、当日にめっちゃフィードバックを反映していた)

2次審査プレゼン

2次審査は、マネージャクラスの人に向けて5分でプレゼンをするというもので、ただのLTだと思えばいつも通りやるだけだった。

終わってから、同じく2次審査に進んだ人から「おまえはなにを何を考えて発表してるのか」というのことを聞かれたので、プレゼンをする上で自分が考えていることを話したりした。

  • 自分が一番意識するのはとにかく前を向くこと。一番苦手だから。一番だめなのはスライドが写っているディスプレイやスクリーンを見ながらしゃべり続けること。それは聞いてくれる人に背を向けることになるから。
  • 自分が本番になると早口になるタイプかゆっくりになるタイプかを認識して、意識的に少しゆっくりめになるように話すこと。
  • いくつかチェックポイントとなるスライドを入れておいて(たとえばトピックの変わり目に必ず目次を入れたり)、そのタイミングで残り時間を把握して内容を調節すること。

そんなこんなで搦手の効果もあり1位通過を果したのであった。これでもう優勝だなと確信していた。

最終審査に向けた準備

2次審査の手応えは悪くなかったので、評価のフィードバックを受けて微調整をしていった。

  • 事業の具体性
  • 事業の計画性
  • 発表の構成

フィードバックはだいたいこれらに集約されるように見えたので、

  • 具体性はプロトタイプでサポートしつつ、トークの中で具体的なシナリオを提示する
  • 計画性は今見えている範囲で3年間の進め方についてスライドを追加する
  • 見出しスライドを見直して「ミッション」「市場」「戦略」「計画」のどれを話しているのかを明確にする

というような感じで資料を修正した。

そして、プロトタイプを作ると言ってしまったので、直前になってしまったが夜なべして久しぶりにRailsでいろいろ書いた。

さて、最後はプレゼンの練習だ。

私はまず、keynoteの発表者ノートに言わないといけないことを書いていく。とくに背景画像集スタイルの場合は、言いたいことを事前ししっかり整理しておかないと、想像以上に言わなければいけないことを忘れてしまう。なので自分としてはこの作業は必須。

それができたら、keynoteの印刷のオプションに「発表者ノートを含める」というのがあるので「配布資料形式」にして印刷すると下の写真のようになる。

これを見ながら、タイマーで時間をはかって何度も読む。ポイントは、実際に口に出すこと、その中で微妙な言い回しがでてきても途中で止めずに、ペンでチェックをつけるだけで毎回最後まで読むこと。途中の言い回しでひっかかってやめてしまうと、後半の練習ができなくなるし、全体のバランスや用語の統一感を大事にしたいから。そして1回通すごとにチェックをいれたところを見直して文章を整理していく。

ある程度流れや話すことが頭に入ったら、つぎは半分に折ってスライドだけを見て言いたいことを言えるようになるまでくりかえす。

ここでも、とにかく「通すこと」を意識する。言いたいことを忘れたり何か飛ばしているような気がしたら、気にせずどんどん発表者ノートを見て先に進むのが大事。たぶん発表のリズムのようなものを体に染み込ませると、いいたいことがスムーズにでてくるようになるのではないかと思う。

だいたい言うことが覚えられたら準備完了。

1つ気をつけないといけないのは、本番はスライドめくる時間と、聴衆からのリアクションで思ったように進まないことがあるということ。時間制限がタイトでかつ最後まで絶対に言いきりたい場合は、少し短めに終わるように調整するといい。ただ、これも自分が本番になると練習よりも口数が多くなるのか、あるいは話したいことが抜けるタイプなのかによっても違うので、まずは自分の癖を知るのが大事じゃないかと思う。

最終審査本番

まな板の上の鯉が余計なことをしてもいいことないので、トイレに行くとか、水分を取るとかそういうのちゃんとやったほうがいい。 あとは、これだけは気をつけるっていうのをもう一度確認するとか。自分の場合は、登壇したら「前を向く、前を向く…」ってのを心の中で言っている。

あとは、先日 プレゼン時に全力で避けたい4大うっかり - アニメイトラボ開発者ブログ というすばらしいエントリが公開されたので、最後に流し読みするとかがいいではないだろうか。

おわりに

こんなかんじで、P1の告知があってからの1ヶ月ちょっと、業務の合間を縫って発表の準備をしてきた。優勝はできなかったけど、今ふりかえってもいいことずくめだったので、来年も応募したいなと思う。そして今度こそ優勝したい!!1